4年の木下です。卒業制作でゲームを作りたいのですが、私は絵が書けません(т-т)登場人物の立ち絵は絵の上手い妹に依頼しているのですが、背景の存在を完全に失念していました。そこで、今回は主要な画像生成AIに同じプロンプトでゲームの背景を生成して貰ったので、生成物のまとめと考察を行います。
使用したプロンプト
画像を生成してください。16:9の比率で、プロンプトは以下の通りです。
Japanese school science classroom, 2D side-scroller style pixel art style, filled with small science items, test tubes, beakers, microscopes, skeleton model, wooden desks, chalkboard with chemical formulas, warm lighting, nostalgic atmosphere, 16-bit aesthetic
(日本語訳)
日本の学校の科学室、2D横スクロールスタイルのピクセルアート風、小さな科学アイテムでいっぱい、試験管、ビーカー、顕微鏡、スケルトンモデル、木製の机、化学式の黒板、暖かい照明、ノスタルジックな雰囲気、16ビットの美学
学校の理科室の背景が欲しかったので、chatGPTにプロンプトを生成してもらいました!!Midjourneyは日本語が得意じゃないので、今回は英語で統一しています。ドット絵が好きなので、ピクセルアート風で指定しました。
①DALL-E 3(OpenAI)
OpenAIが開発している画像生成AIです。ChatGPTやCopilotで対話的に使用することが可能で、もちろん日本語にも対応しています。1日につきChatGPTは2枚、Copilotは15回無料で画像生成できます。

ノスタルジックな雰囲気で、可愛く作れました。骨格標本の顔がお気に入りです。H₂SO₄が硫酸なことぐらいしか分からないのですが、構造式は合っているのでしょうか。左前の机の試験管に少し違和感がありますが、概ね理想とする理科室で個人的には大満足です(⌒ ͜ ⌒)ヤッター
追記:16:9で画像サイズを指定したのですが、間違ってますね……DALL-E 3以外はちゃんと16:9で生成してくれました。
②Adobe Firefly
Adobeが開発している画像生成AIです。chatGPTと違って対話形式では無いので、プロンプトの英語部分のみ入力しました。Adobe Stockなどの利用可能なコンテンツを学習して生成するため、著作権の問題が少なく、安心して使えるAIツールです。毎月25クレジットまで無料です。

鮮やかな色味で、ノスタルジック感がちょっと薄かったです。遠目は問題ないのですが、よく見ると骨格標本の頭が無かったり、顕微鏡が無かったり、失敗してぐちゃぐちゃになってるビーカーがあります。あとピクセルアートじゃない( т т )

モザイクをかけて無理やりピクセルアートにしました。粗めのモザイクなので少しぼやけた印象になってしまいましたが、上手く手直しを加えれば普通に使えそうです!🥰
③Midjourney
アメリカのサンフランシスコを拠点とするAI研究所が提供する画像生成AIです。discordかWebで使えます。chatGPTと違って対話形式では無いので、プロンプトの英語部分のみ入力しました。現状有料プランのみで、私は個人的に使用して楽しむ用途でBasic Plan(10$)に加入しました。

すご!!噂には聞いていたのですがやっぱりレベルが違ってビックリしました。よく見るとぐちゃついてたり、顕微鏡が顕微鏡風の何かになってたりします。色が絶妙でノスタルジックの表現が上手いなと思いました。
3つの画像生成AIの比較表(chatGPT作)
項目 | DALL·E 3(OpenAI) | Adobe Firefly | Midjourney |
---|---|---|---|
使用環境 | ChatGPTやCopilot経由で使用。日本語対応。 | Adobe公式サイトやCreative Cloudと連携。 | Discord経由で操作。プロンプト入力が必要。 |
商用利用 | 有料プランで商用可(制限あり) | 商用可。Adobe Stockベースで安全性が高い。 | 商用利用可(有料プラン加入者) |
著作権侵害リスク | 一部で懸念あり(生成元の明記なし) | 学習素材がライセンスクリア済みのため比較的安全 | 著作権侵害の可能性があり、自己責任での確認が必要 |
画風の再現性 | ピクセルアート風をある程度反映。雰囲気◎ | ピクセルアート未対応。後処理で補正可能。 | 一応ピクセルアート。雰囲気の表現力が高い。 |
ディテールの精度 | 骨格標本や黒板など、細かい表現がやや甘いが許容範囲。 | 骨の欠損や器具の崩壊など破綻が目立つ。 | 顕微鏡や小物の細部に違和感もあるが、全体の完成度が高い。 |
表現の魅力 | 温かくかわいい。理科室の再現度も高い。 | 色味が鮮やかすぎてノスタルジック感が薄い。 | 空気感・照明・ノスタルジーの表現が秀逸。圧倒的に美しい。 |
結論
一番理想に近かったのはMidjourneyでした。ノスタルジックな雰囲気や光の表現、小物の配置までとても魅力的で、背景としての完成度が圧倒的でした。
ただし、ゲーム作品として公開・配布することを考えると、著作権侵害のリスクは無視できません。Midjourney・DALL-E 3(有料版)共に商用利用は可能ですが、生成物に第三者の著作物と酷似した要素が含まれている可能性もあるため、「安全に使える」と断言できないのが現状です。
そのため、今回は安全性の高いAdobe Fireflyをベースに、後から加工を加えることで理想の雰囲気に近づけていく方針になりそうです。色味や画風をうまく調整して、ピクセルアート風に寄せられるよう工夫したいと思います!
他におすすめの画像生成AIがありましたら是非教えてください🙇🏻♀️🙇🏻♀️🙇🏻♀️