R言語(R)は、統計解析やデータ可視化を得意とするプログラミング言語兼ソフトウェア環境です。
1. R言語の概要
- 統計解析専用に設計
データの読み込み・前処理から、回帰分析や分散分析、クラスタリング、主成分分析など、あらゆる統計手法を豊富にサポートしています。 - グラフィックス機能が充実
箱ひげ図やヒストグラム、散布図はもちろん、複雑な多変量データの可視化やインタラクティブなグラフ作成も可能です。 - オープンソース・無料
GNU GPLライセンスのもとで無償で使え、ソースコードも公開されています。
2. 主な特徴
- 豊富なパッケージ群
CRAN(Comprehensive R Archive Network)には2万本以上のパッケージが登録されており、機械学習、時系列解析、空間データ解析、バイオインフォマティクスなど、あらゆる分野の拡張機能が利用可能です。 - 大規模データの取り扱い
標準機能だけで数百万行のデータを扱えますし、data.table
やdplyr
といった高速データ操作パッケージを使えば、さらに効率的に処理できます。 - 再現性の高いレポート作成
R Markdown を使うと、解析コードと結果のグラフ・表を同じドキュメント内にまとめられ、HTML/PDFレポートやプレゼン資料を自動生成できます。
3. 利用シーン
- アカデミックリサーチ
論文執筆に伴うデータ解析や図表作成で長年使われてきました。 - データサイエンス/機械学習
豊富なパッケージを組み合わせ、前処理からモデル構築、評価まで一貫して行えます。 - ビジネスインテリジェンス
Webアプリ化(Shiny)、自動レポート(R Markdown)で、社内向けダッシュボードや定期レポートの自動化にも利用されています。
4. 簡単なサンプルコード
# 1. データの読み込み
df <- read.csv("data/sales.csv")
# 2. 前処理:月ごとの売上集計
library(dplyr)
monthly <- df %>%
group_by(month) %>%
summarise(total_sales = sum(sales))
# 3. 可視化:月別売上の折れ線グラフ
library(ggplot2)
ggplot(monthly, aes(x = month, y = total_sales)) +
geom_line() +
labs(title = "月別売上推移", x = "月", y = "売上金額")
5. 学習リソース
- 公式サイト: https://www.r-project.org/
- オンライン書籍: 「Rによるやさしい統計解析」など多数
- コミュニティ: Stack Overflow(タグ:
r
)、R-users.jp、各地のR勉強会
以上がR言語の概要です。統計解析やデータ可視化にフォーカスした豊富な機能と、オープンソースならではのパッケージエコシステムが大きな魅力です。ぜひプロジェクトで試してみてください!
このブログには、Rの強力なパッケージの紹介も投稿していく予定です。