問題と課題
皆さんは「問題」と「課題」の意味の違いを説明できますか?
説明できない人、意外と多いんじゃないでしょうか。
でも、全然意味が違います。(特にビジネスシーンにおいては)
ビジネスシーンにおいては、「問題」は解決すべき事柄を指し、
「課題」は問題を解決するめの取り組みを指します。
例を出すと、「営業利益率が低いこと」は問題で、「(営業利益率を改善するために)生産性を向上させること」は課題です。
身近な別の例をだすと、中高のときに「学校から課されていたやるべきこと」は、学校課題と呼んでいたと思います。
学校問題と呼んでいた人はいませんでしたよね。
やるべきこと・取り組むべきことだから、課題と呼んでいたんです。
就職活動のGDやjob、インターンなどで議論をする際、この「問題」と「課題」の共通認識がとれていないと、なんの話をしているのかわからなくなることがあります。
「問題を列挙しましょう」と「課題を列挙しましょう」では、やることが全く異なるからです。
実際僕も5月末に参加したインターンで、問題 = 課題 のように認識していたせいで、議論が思うように進まなかったことがあります。
ややこしいのは、問題と課題が同じ意味で使われることがある点です。
例えば、問題解決力と課題解決力は同じ意味で使われることが多いです。
ビジネスシーンの意味に乗っ取って言えば、課題解決力は日本語としておかしいです。
課題は解決するものではなく、遂行するものだからです。
よく間違って使われる日本語
ここからは、「課題」のように、私がよく違和感を感じる、多くの人が意味を勘違いしている・間違って使用している言葉を挙げてみます。
ナンセンス
「ナンセンス」は無意味なものという意味ですが、よくセンスがないという間違った意味で使われることが多いです。
無意味 = センスがないと捉えられなくもない文章はありますが、「あなたのファッションはナンセンスだね」という明らかに間違った文章もよく見かけます。
センスがないことをかっこよく言おうとした結果、違う意味の単語になっているのは非常にかっこ悪いと思うので、間違って使用していた方は直したほうがいいと思います。
リンチ
「リンチ」は私刑という意味です。
しかし、ネットを見ていると、複数で1人をボコボコにするという意味で使用している人をよく見ます。
私刑というのは、法によらず私人が勝手に加える制裁を指します。
別に複数や集団、ボコボコにするという意味は含まれていません。
そもそも、集団リンチという言葉があるので、リンチという単語に集団を指す意味はないはずですよね。
リンチなんて単語を使う場面は少ないかと思いますが、間違って使わないように注意してください。
本末転倒
「本末転倒」は物事の根本的なことと、そうでないこととを取り違えることを指します。
例えば、「試験に備えて早く帰宅したのに、ゲームをしていては本末転倒だ」みたいな文章で使われます。
これとよく混同されがちな言葉が、元も子もない です。
「元も子もない」は、本来の意義や当初の目的などが失われるだけでなく、失う必要のないものまで予期せず失われることを指します。
例えば、「宿題を早く終わらせたが、提出期限を過ぎてしまったら元も子もない」のように使われます。
これもあんまり使わないかもしれませんが、使う際は注意してください。
男の子・女の子
これは少し私情が含まれていますが、成人している男性・女性に対して、男の子・女の子という表現を使うことは正しくありません。
男子・女子という表現も同様です。
しかし世間では、成人していても若い人、ひどいと30歳以上の人にも使われることがあります。
僕の認識では、子 = 成人していない人 なので、男の子・女の子、男子・女子という言葉を使われると、小学生から中学生くらいの人を想像します。
若さへの欲や憧れがあるのは分からなくもありませんが、成人している人や成人している自分と同年代の人に対して、いつまでも「子」なんて表現を使うのは少し恥ずかしいと思います。
年相応の努力をして、年相応の魅力を持っていればいいと思います。
これに関しては、一般的な表現になりつつあるので、使うなとは言いませんが、ビジネスなどの正確性が求められるシーンでは、正しく「男性・女性」「男の人・女の人」と言うようにしたほうが良いかと思います。
最後に
言語というのはコミュニケーションの手段です。
言葉の意味を間違って使用すると、コミュニケーションの手段であるはずの言語が、かえってコミュニケーションをしづらくさせてしまいます。
特に、これから外国人労働者が増え、海外の方と一緒に仕事をする機会も増えてくると思います。
多くの外国人は正しい日本語を学んできているので、日本人である我々も正しい日本語を使うべきだと思います。
正しい日本語を学んできたのにもかかわらず、日本人の誤解や怠慢によってコミュニケーションエラーが発生してしまうのは流石に失礼です。
上に挙げた言葉以外に、よく間違って使われる日本語が思いつく方は教えて下さい。
僕も間違って使用している可能性があるので正したいです。
僕はまだまだビジネスレベルには程遠い日本語力ですが、就職までには正しい日本語を正しく使えるように努力していきます。
P.S.
問題 = 課題、子 = 成人していない人 などのように、日本語と”=”を含む文章の良い表現方法があれば教えて下さい。
問題=課題だと詰まりすぎてキモいし、問題 = 課題 というふうにしても少し違和感があります。
- あああ問題=課題あああ
- あああ問題 = 課題あああ
- あああ 問題 = 課題 あああ
- あああ”問題 = 課題”あああ
- あああ「問題 = 課題」あああ
どれもなんか違和感があるんですよね。そもそも日本語と=が合わないのかも。
破天荒とかよく間違って使われてる気がする